子供のバレエが上手くならない理由とは?上達を実感できる5つのチェックポイント

子供のバレエが上手くならない理由とは?上達を実感できる5つのチェックポイント

「月謝を払って、送迎も頑張っているのに、うちの子だけ全然上手くならない……」そう感じて、やりきれない気持ちになっていませんか?周りの子がどんどん上のクラスに上がったり、発表会で良い役をもらったりする姿を見ると、親として焦ってしまうのは当然のことです。バレエは習得に時間がかかる習い事ですが、それでも変化が見えないと「このまま続けて意味があるのかな」と悩んでしまいますよね。

実は、バレエの上達が止まって見える時期は、多くのお子さんが経験する「当たり前のステップ」でもあります。

ただ、その原因がどこにあるのかを知っておかないと、親子で疲弊してバレエそのものが嫌いになってしまうかもしれません。

この記事では、上達を妨げている意外な盲点や、親としてどう寄り添えばいいのかを、私なりの視点で整理しました。私は”親のメンタルケアと子供の自走を両立させる”視点でまとめます。

目次

なぜうちの子だけ?バレエが「上手くならない」と感じる本当の理由

なぜうちの子だけ?バレエが「上手くならない」と感じる本当の理由

バレエ教室のロビーで他の保護者と話しているとき、つい我が子と誰かを比べて「どうして差がつくんだろう」とモヤモヤすること、ありませんか?同じ時期に始めたはずなのに、足の上がり方や回転の安定感が全然違う。そう感じ始めると、レッスンの送り迎えもどこか重苦しいものになってしまいますよね。

でも、上手くならないのには、お子さんの努力不足だけではない理由が隠れていることが多いんです。

結論から言うと、私はこの悩みを抱える親御さんには、まず「上達の定義を親子で見直すこと」をおすすめします。理由は、バレエでの上達は目に見えるテクニック(回転数や足の高さ)だけではなく、実はもっと地味で目立たない「体の使い方」の改善に時間がかかるからです。ここを無視して焦ると、かえって変な癖がついて遠回りになってしまいますよ。

正直、親が焦れば焦るほど、子供はそれを敏感に察知して体が硬くなります。

まずは、今の停滞が「何によって引き起こされているのか」を冷静に分析することから始めてみましょう。

意外と、技術的な問題よりも環境や心理的な要因が大きかったりするものです。これから、よくある原因を深掘りしていきますね。

レッスンの回数や集中力が足りていないのかもしれません

週に何回レッスンに通っているでしょうか。バレエは「忘れる前に次の刺激を入れる」ことがとても重要な習い事です。

週に1回だと、前回の注意を思い出すだけでレッスンが終わってしまうことも珍しくありません。

また、教室にはいるけれど、心がどこか別の場所にあるような状態では、せっかくの指導も素通りしてしまいます。

  • レッスン頻度の確認
  • 鏡を見る意識の有無
  • 順番を覚える速さ
  • 先生の話を聞く姿勢
  • 待ち時間の過ごし方

これらを見直すだけでも、レッスンの密度はガラリと変わります。特に「自分で考えて動く」という意識が芽生えていないと、何年通っても同じ場所で足踏みしてしまうことになるんです。

レッスン中の視線がどこを向いているか

たとえば、バーレッスンの最中にボーッと床を見ていたり、隣の友達の動きをカンニングするように見ていたりしませんか?自分の体を鏡でチェックし、先生のお手本と何が違うのかを必死に探そうとする視線。それがあるかないかで、1時間のレッスンの価値は数倍変わります。視線が定まらない子は、自分の重心の位置にも無頓着になりがちなんです。

順番を覚えることに必死になりすぎていないか

アンシェヌマン(動きの組み合わせ)を覚えるのが苦手な子は、動きをなぞるだけで精一杯になってしまいます。

これでは、バレエで最も大切な「どう動くか」という質の部分まで意識が回りません。家で振付を復習する習慣がないと、レッスンがただの「振付確認の時間」になってしまい、肝心の基礎体力がつかないまま終わってしまいます。

基礎となる姿勢やアン・ドゥ・オールがまだ身についていない

バレエの全ての動きの土台は、外足(アン・ドゥ・オール)と、体を引き上げる力(エカルテ)です。これらができていない状態で難しいジャンプや回転を練習しても、土台がグラグラの家を建てているようなもの。お子さんが「上手くならない」と悩んでいるなら、実はこの「地味すぎる基礎」で苦戦している可能性が高いんです。

  • 膝が内側に入っている
  • お腹が抜けている
  • お尻が後ろに出ている
  • 肩に力が入っている
  • 足裏が浮いている

基礎を直すのは、新しい技を覚えるよりもずっと根気がいります。

でも、ここを避けて通ると、ある一定のレベルから先には絶対に行けません。今はあえて「戻る勇気」が必要な時期なのかもしれませんね。

引き上げの感覚を掴むまでの個人差

「頭のてっぺんから糸で吊るされているように」という先生の言葉。

これを感覚として理解できるまでには、本当に時間がかかります。

人によっては、ある日突然「あ、これか!」と分かる瞬間が来るのですが、それまでは重力に負けて体が沈んで見えてしまいます。

この感覚を掴むスピードは運動神経とはまた別の、身体感覚の鋭さに関わってくる部分です。

アン・ドゥ・オールを筋力でカバーしようとする弊害

無理に足先だけを開こうとして、足首や膝をねじってしまう子がいます。

これは「上手くなりたい」という気持ちが空回りしている証拠。

正しいアン・ドゥ・オールは股関節から動かすものですが、そのための筋力が育っていないと、形だけを真似してしまいます。

結果として、踊りが硬くなり、しなやかさが失われて「上手く見えない」という悪循環に陥るんです。

体の成長に伴う一時的な停滞期(プラトー)の可能性

昨日までできていたことが、今日急にできなくなる。そんな不思議な現象が子供のバレエにはあります。

これは「プラトー(停滞期)」と呼ばれますが、特に身長が急激に伸びる時期や、骨格が変わる時期に起こりやすいものです。自分の脳が認識している「自分の体の長さ」と、実際の体のサイズにズレが生じるため、感覚が狂ってしまうんですね。

  • 身長が伸びる時期
  • 手足が長くなる変化
  • 重心の変化への戸惑い
  • 筋肉のつき方の変化
  • 柔軟性の低下

この時期は、無理に新しい技に挑戦するよりも、今の自分の体と対話するように基礎を繰り返すのが一番の近道です。

体が新しいサイズに馴染んでくれば、また急に伸びる時期がやってきます。

身長が伸びる時期はバランスを崩しやすい

たとえば、夏休み明けに急に背が伸びた子。ピルエット(回転)が全く回れなくなることがあります。

これは、重心の位置が高くなり、回転軸を保つための感覚を再構築している最中だからです。本人も「どうして?」とショックを受けますが、これは成長の証。ここで焦って無理な回し方を覚えると、変な癖がついてしまうので要注意です。

柔軟性が一時的に落ちる時期の過ごし方

骨の成長に筋肉の成長が追いつかない時期、一時的に体が硬くなることがあります。今までベターッと開脚できていた子が、急に痛がり始めることも。

これは努力不足ではなく、体の成長過程でよくあることなんです。

この時期に無理やり押したりすると怪我の原因になるので、ゆっくり時間をかけてストレッチを続ける忍耐が求められます。

他の子と比較してしまう親の焦りと心理的な影響

「〇〇ちゃんはコンクールに出るのに」「あの子はもうトウシューズを履いたのに」。そんな親の心の声は、口に出さなくてもお子さんに伝わっています。バレエは自己表現の芸術ですから、メンタルが踊りに直結します。

親が焦っていると、子供は「失敗してはいけない」「早く上手くならなきゃ」というプレッシャーで、動きが縮こまってしまうんです。

  • 発表会の配役への不満
  • 他の子との比較発言
  • レッスン後のダメ出し
  • 月謝に見合う成果の期待
  • 早くトウシューズを履かせたい

親御さんの期待は、時にお子さんの羽を折ってしまうことがあります。

バレエは一生続けられる素晴らしい趣味にもなります。今の「上手い・下手」だけで全てを判断しない心の余裕が、実は一番の上達薬かもしれません。

発表会の配役でモヤモヤする瞬間

発表会の配役が発表された日。わが子が後ろの列だったり、目立たない役だったりすると、親としてはガッカリしてしまいますよね。

「あんなに頑張っているのに、先生は見てくれていないの?」と。でも、先生は今のその子に一番必要な「課題」を役として与えている場合が多いんです。

後ろの列でしっかり周りと合わせる練習が、今のその子には一番の近道だったりするんですよ。

レッスン帰りの車内の沈黙が子供を追い詰める

レッスンの様子を見ていた親が、帰り道で「今日は全然足が上がってなかったわね」と一言。これが、子供にとっては一番のダメージになります。

ただでさえ先生に注意され、自分でも上手くいかないと分かっているところに、一番の味方である親からの追い打ち。これではバレエに行くのが苦痛になり、集中力もさらに削がれてしまいます。

これだけは確認してほしい、上達を実感するための5つのポイント

これだけは確認してほしい、上達を実感するための5つのポイント

「上手くならない」と嘆く前に、まずは具体的なチェックポイントに目を向けてみましょう。

バレエの上達は、驚くほどのように一晩で起こるものではありません。日々の小さな「気づき」と「修正」の積み重ねです。もし、お子さんがどこで行き詰まっているのか分からないなら、今から挙げる5つのポイントを一緒に確認してみてください。

私は、まず「先生の注意をメモしているか」を確認することをおすすめします。

理由は、バレエは「脳で踊る」ものだからです。先生に言われたことをその場で聞き流すのではなく、一度自分の言葉にして書き出す。このプロセスがあるかないかで、次のレッスンでの体の動きは劇的に変わります。

メモを取る習慣がない子は、同じ注意を何度も受けてしまいがちです。

以前は「とにかくたくさん踊れば上手くなる」と思っていました。

でも、多くのプロのダンサーや指導者の話を聞いてから、考えが変わりました。今は「正しい理論を頭に入れ、それを体で体現する」という知的作業の重要性を痛感しています。がむしゃらに動くのも大事ですが、一度立ち止まって「どうしてこの動きが必要なのか」を考えることが、停滞期を抜ける鍵になります。

1. 先生のアドバイスを正しく理解して実践できているか

バレエの先生は、抽象的な言葉を使うことが多いですよね。

「空気を押して」「背中から羽が生えるように」。これらの言葉を、お子さんがどう受け止めているか知っていますか?ただ言葉を音として聞いているだけでは、体は動きません。

先生が何を意図してその言葉を発したのか、自分なりに解釈する力が必要です。

  • 注意を自分の言葉で話せるか
  • 先生の視線を心がけているか
  • 動きの意味を質問できるか
  • 直された箇所を繰り返すか
  • 注意をメモに残しているか

「注意をされる=ダメな子」ではなく「注意をされる=伸びしろがある」と捉えられるようになると、レッスンの受け方が180度変わります。先生の言葉を宝物のように拾い集める姿勢を育ててあげましょう。

先生の「直したいポイント」を勘違いしていないか

たとえば「膝を伸ばして」と言われたとき、多くの子供は膝に力を入れてピンと張ろうとします。

でも、先生が本当に言いたいのは「足の付け根から遠くに伸ばして」ということかもしれません。このニュアンスのズレを埋めるには、先生のお手本をよく観察し、どこを使っているのかをじっくり見るしかありません。親御さんが一緒にバレエの用語や体の仕組みを学ぶのも、理解を助ける良い方法です。

一度の注意で「分かったつもり」になっていないか

先生に「背中を真っ直ぐに」と言われて、その瞬間だけ直す。でも、次の動きに入ったらもう忘れている。

これは「分かった」だけで「できた」わけではありません。注意されたことを、他のどんな動きのときでもキープし続ける。

この持続力こそが、上達のスピードを左右します。

注意されたことをレッスンの最後まで意識し続けられるか、そこが勝負の分かれ目です。

2. 自宅でのストレッチや体幹トレーニングが習慣になっているか

バレエのレッスン時間だけで体を変えるのは、正直難しいです。プロを目指す子はもちろん、趣味で上手くなりたい子にとっても、自宅でのケアは必須。

特に柔軟性と体幹(コントロールする力)は、毎日の積み重ねが全てです。

歯磨きと同じように、やらないと気持ち悪いと思えるレベルまで習慣化できているでしょうか。

ちなみに、高価なマッサージガンなどの器具も候補に挙がりますが、子供の体には刺激が強すぎたり、頼りすぎて自力の感覚が育たなかったりするので今回は外しました。

まずは自分の手で自分の足をさすり、筋肉の状態を知ることから始めるのが、子供には一番合っています。

  • お風呂上がりのストレッチ
  • 腹筋や背筋の基礎トレ
  • 足指の運動(タオルギャザー)
  • 毎日決まった時間に行う
  • 痛気持ちいい範囲を守る

「今日は疲れたからいいや」という日が続くと、体はすぐに元に戻ってしまいます。

親ができるのは、ストレッチをしやすい環境を整え、一緒に楽しむ時間を作ってあげること。

義務感ではなく、自分の体が変わる楽しさを教えたいですね。

足裏の筋肉を鍛える地味な練習の重要性

バレエで最も酷使するのは足裏です。でも、ここを鍛える練習は本当につまらなくて地味。タオルを足の指で手繰り寄せたり、ゴルフボールを転がしたり。

でも、この地味な練習を毎日続けている子は、トウシューズを履いたときの安定感がまるで違います。派手な回転の練習よりも、こうした土台作りをコツコツできる子が、最後には笑うんです。

柔軟性は「量」より「質」と「頻度」

無理にグイグイ押して10分やるよりも、呼吸を止めずにリラックスして3分やる。

それを毎日3回繰り返す方が、子供の筋肉はしなやかになります。反動をつけて無理に伸ばすと、筋肉は防御反応で逆に硬くなってしまいます。「お風呂上がりは筋肉が温まっているからチャンスだね」と、ポジティブな声かけをしながら、親子でリラックスタイムにしてみてください。

3. 正しい足裏の使い方や重心の位置を意識できているか

バレエを習っているのに、普段の歩き方が内股だったり、猫背だったりしませんか?バレエの技術は、レッスンの外での体の使い方の延長線上にあります。

特に「足裏の3点(親指の付け根、小指の付け根、かかと)」で均等に地面を踏む感覚。これができていないと、バレエの基本の立ち姿勢(1番ポジション)も正しく作れません。

  • 土踏まずを引き上げる
  • 指を丸めずに伸ばす
  • 重心を少し前に置く
  • 膝の向きと足先の向き
  • 足首のグラつきの有無

重心が後ろ(かかと寄り)にあると、素早い動きについていけません。常に「いつでも飛び立てるような」軽い重心を保つ。

この感覚を日常生活から意識できている子は、レッスンのスタートラインがすでに他とは違うんです。

普段履いている靴の減り方をチェックしてみる

お子さんのスニーカーの底を見てみてください。外側だけが極端に減っていたりしませんか?それは、普段から重心が外側に逃げている証拠です。バレエのレッスン中だけ直そうとしても、日常の癖はなかなか抜けません。

「バレエの立ち方は、お外を歩くときも一緒だよ」と、時々鏡の前で一緒に姿勢をチェックするのも、良い練習になります。

「床を押す」という感覚を地面で練習する

バレエのジャンプや高いルルベ(つま先立ち)には、床を強く押す力が必要です。でも、ただ上に飛ぼうとするだけの子が多いのも事実。床を下に押した反動で上がってくる。

この作用・反作用の感覚を、家で素足のときに練習するのがおすすめです。キッチンで、洗面所で、ちょっとした待ち時間に「床をぐーっと踏んで背を高くする」遊びを提案してみてください。

4. 自分の踊りを動画で客観的に見る機会を作っているか

自分の頭の中でイメージしている踊りと、実際の自分の姿。ここには、驚くほど大きなギャップがあります。

お子さんは「完璧にできている」と思っていても、客観的に見ると膝が曲がっていたり、顔が下を向いていたりすることがよくあります。このギャップに自分で気づくことこそが、最大の改善ポイントになります。

  • 自分の癖に気づく
  • 音楽とのズレを確認する
  • 上手い子との違いを比べる
  • 成長の記録として残す
  • 自分の良い所も見つける

ただし、動画を見せるときは注意が必要です。ダメ出しの材料にするのではなく、「ここ、前の動画より綺麗になってるね!」と、変化を見つけるためのツールとして使ってください。

自分の姿を客観視できる子は、上達のスピードが一気に上がります。

自分の姿を直視するのは勇気がいる

大人でも自分の動画を見るのは恥ずかしいですよね。

子供ならなおさらです。

最初は「嫌だ!」と言うかもしれませんが、そこを上手く誘導してあげてください。

たとえば、大好きなプロのダンサーの動画と並べて見て、「手の角度がここだけ違うね、どうやったら近づけるかな?」と一緒に研究するようなスタンス。

批判ではなく、研究。

この姿勢が大事です。

音楽と動きが合っているかを耳で確認する

動画を音ありで再生すると、動きが音楽に遅れていることに気づくはずです。

バレエは踊りであると同時に、音楽の一部。

拍子を無視して動いていては、どれだけ足が高く上がっても「上手い」とは評価されません。動画を見ながら、一緒にリズムを刻んでみる。

そんな風に、音楽性を育てるきっかけに動画を使いこなすのが賢い方法です。

5. そもそもバレエを「楽しい」と感じる意欲があるか

これが最も重要で、かつ見落としがちなポイントです。

バレエは過酷です。痛いし、疲れるし、先生には怒られる。

それでも続けたいという「内発的な動機」がなければ、上達は止まってしまいます。

親に言われて嫌々行っているレッスンでは、脳が上達のための情報をシャットアウトしてしまうんです。

  • 笑顔でレッスンに行けるか
  • 家でバレエの話をするか
  • 憧れのダンサーがいるか
  • 自分で準備をするか
  • 友達との交流を楽しめるか

もし、お子さんがバレエを苦痛に感じているなら、一度立ち止まる勇気も必要です。楽しんで踊る子には、努力を努力と思わない「最強の才能」が備わります。

技術以前に、バレエという芸術を愛せているか。そこを一番に守ってあげてください。

「やりなさい」と言わなくても動く瞬間があるか

宿題の合間にふとポーズを取ってみたり、テレビを見ながら柔軟を始めたり。そんな「バレエが生活に溶け込んでいる瞬間」があるなら、上達の種はしっかり育っています。

逆に行き帰りの車内でずっとスマホを見ていたり、バレエの話を振っても生返事だったりする場合は、心がバレエから離れかけているサインかもしれません。無理強いは、上達の一番の敵です。

憧れの存在がモチベーションを維持する

「いつかあんな風にキトリを踊りたい」「あの綺麗なチュチュを着たい」。そんな具体的な夢がある子は強いです。

上手くならない時期でも、その夢が支えになります。もしお子さんに憧れのダンサーがいないなら、一緒にYouTubeで素敵な舞台を見たり、バレエ漫画を読んだりして、イメージを膨らませてあげてください。

ワクワクする気持ちこそが、停滞期を突き抜ける原動力になります。

子供のバレエ上達を加速させるために親ができるサポートの形

子供のバレエ上達を加速させるために親ができるサポートの形

親はバレエの先生ではありません。

だからこそ、先生とは違う角度からお子さんを支えるできます。

技術を教えるのはプロに任せて、親御さんは「最高に踊りやすい環境」と「折れない心」を作ることに専念しましょう。ここからは、具体的にどのようなサポートが上達を後押しするのか、私の考えをお話しします。

以前は、練習量こそが正義だと思っていました。「休みの日も練習しないと置いていかれるよ」と声をかけるのが親の愛だと信じていたんです。

でも、最新のスポーツ心理学や、燃え尽き症候群でバレエを辞めてしまった子の話を聞いてから、考えが変わりました。今は「質の高い休息」と「心の余裕」が、練習と同じくらい上達に欠かせないと考えています。

正直、親がサポートできる範囲には限界があります。でも、その限界の中で「これだけはやってあげたい」というポイントを絞ることで、お子さんのバレエライフはもっと輝くはずです。

まずは、日々の接し方から見直してみませんか?

小さな変化や努力を具体的に褒めてやる気を引き出す

「今日も頑張ったね」という漠然とした褒め言葉も嬉しいですが、上達を促すなら「具体的な変化」に注目してください。バレエは、本人ですら気づかないようなミリ単位の変化を繰り返すものです。

それを親が気づいて言葉にしてあげることで、お子さんは「あ、見ててくれたんだ」「今のやり方でいいんだ」と自信を持てるようになります。

  • 背筋が伸びて綺麗だった
  • 音楽をよく聞いていたね
  • 難しい順番を覚えられた
  • 挨拶がしっかりできていた
  • 準備が早くなったね

褒めるポイントは技術だけでなくてOK。むしろ、姿勢や態度、努力のプロセスを褒める方が、子供の自己肯定感は高まります。

自信がある子は、舞台の上でも堂々と大きく踊れるようになりますよ。

鏡の前での立ち姿を「変化」として伝える

たとえば「今日、レオタードを着たときの立ち姿が、前よりシュッとして見えたよ」という一言。これだけで、子供は自分が少しずつ「バレリーナの体」に近づいていることを実感します。

親にしか分からない、日々の微妙なシルエットの変化。

それを伝えてあげることで、子供は自分の体をもっと大切にするようになります。

失敗したときこそ「挑戦したこと」を称える

ピルエットで転んでしまった、発表会で振付を間違えた。

そんなとき、お子さんは自分を責めています。そこで親まで一緒になって落ち込んだり、原因を追及したりしてはいけません。

「あそこでダブルに挑戦したの、かっこよかったよ」「間違えても最後まで笑顔で踊りきったね」と、前向きな姿勢を認めてあげてください。失敗を恐れなくなれば、上達のスピードは一気に加速します。

栄養バランスの良い食事と質の高い睡眠で体を整える

バレエはアスリート並みの体力を消耗します。

上手くならない原因が、実は慢性的なエネルギー不足や睡眠不足にあることも少なくありません。

特に成長期の子供は、身長を伸ばすための栄養と、激しいレッスンで使う栄養の両方が必要です。

どんなに練習しても、材料となる食事が不十分では筋肉は作られません。

  • タンパク質を意識する
  • 鉄分やカルシウムの摂取
  • レッスン前の軽食工夫
  • 10時までの就寝を目指す
  • 入浴で筋肉をほぐす

食事の管理は親にしかできない究極のサポートです。

「バレリーナの体を作るための驚くほどのメニューだね」なんて言いながら、楽しく食卓を囲んでください。体が整えば、集中力もスタミナも自然とついてきます。

鉄分不足が集中力を削いでいないか

特に高学年以上の女の子は、鉄分が不足しがちです。

鉄分が足りないと疲れやすくなり、レッスン後半でガクッと集中力が落ちてしまいます。

「うちの子、後半になるといつもフラフラしてるな」と感じたら、レバーや赤身の肉、小松菜などを心がけて献立に取り入れてみてください。体力が続くようになれば、先生の注意もしっかり最後まで聞き取れるようになります。

睡眠中に成長ホルモンと「動きの記憶」が定着する

脳は寝ている間に、その日習った動きを整理して記憶に定着させます。つまり、寝るまでがレッスンなんです。

遅くまで起きてスマホを見ていたり、宿題に追われて睡眠不足になったりすると、せっかくのレッスンの記憶が定着しません。10分でも早く布団に入れるようなタイムスケジュールを一緒に考えてあげることが、実は一番効率的な練習法だったりします。

教室の指導方針やレベルがお子様に合っているか見極める

上位サイトの多くは「今の教室で先生を信じて頑張るべき」と書いています。

確かに、コロコロ教室を変えるのは良くありません。しかし、もしお子さんが精神的に追い詰められていたり、明らかにレベルが合わずに自信を失い続けているなら、移籍も一つの正解だと私は思います。条件次第では、環境を変えることが劇的な上達につながることもあるんです。

  • 先生との相性が悪い
  • クラスの人数が多すぎる
  • 基礎を全く教えない
  • 厳しすぎて萎縮している
  • 逆にレベルが低すぎる

もちろん、今の教室で解決できるならそれがベストです。でも「どこに行っても同じ」ではありません。

お子さんの性格や目標に合った指導者が必ずいます。

もし今の環境が「毒」になっているなら、親として守ってあげる決断も必要かもしれません。

先生の注意の仕方がお子さんの性格に合っているか

厳しく叱咤激励されることで燃える子もいれば、一回怒鳴られるだけで一週間立ち直れないほど繊細な子もいます。お子さんが後者なら、どんなに有名な先生の教室でも、上達は難しいでしょう。

萎縮して体が固まってしまっては、バレエに必要な伸びやかさは生まれません。お子さんの心の温度に合った指導をしてくれる環境か、一度冷静に観察してみてください。

クラスの雰囲気が「切磋琢磨」か「足の引っ張り合い」か

子供の世界にも人間関係の悩みはあります。

もしクラスの中で特定の子から嫌がらせを受けていたり、派閥争いに巻き込まれていたりすると、レッスンどころではありません。

バレエに集中できる「安全な場所」かどうかも、上達には不可欠な要素です。もし人間関係が原因で「上手くなりたい」という気持ちが削られているなら、それは努力で解決できる問題ではありません。

舞台鑑賞などを通じて「なりたい姿」を親子で共有する

レッスン室という狭い世界に閉じこもっていると、バレエがただの「苦行」になってしまいます。時にはプロの素晴らしい舞台を観に行って、バレエの本当の美しさ、楽しさを親子で体感してください。

「あんな風に空を飛ぶみたいに踊ってみたい!」という感動こそが、何よりのガソリンになります。

  • プロの公演を観に行く
  • 発表会のビデオを観る
  • 好きなダンサーを見つける
  • バレエの歴史を知る
  • 綺麗な衣装を眺める

「上手くならない」と悩んでいる今だからこそ、テクニックの先にある「表現の素晴らしさ」に触れさせてあげてください。目指すべきゴールが鮮明になれば、今の辛い基礎練習にも意味が見出せるようになります。

一流の踊りは「正しい体の使い方」の最高の教科書

生の舞台を観ることは、100回の説明を聞くより良いです。

プロのダンサーの足の甲のライン、背中の使い方、音楽の捉え方。それらを五感で吸収することで、お子さんの脳内に「正しいイメージ」が刻まれます。帰りの電車で「あのオーロラ姫の手の動き、すごく優しかったね」と感想を言い合う時間は、親子にとっても最高の思い出になります。

自分の「好き」を再確認する時間を作る

コンクールや昇級試験のことばかり考えていると、心がカサカサになってしまいます。

たまにはバレエの動画を一緒に観ながら「この衣装可愛いね」「この音楽、ワクワクするね」と、ただバレエを楽しむ時間を作ってください。上達を急がせるのではなく、バレエを好きな気持ちを育てる。

その余裕が、結果としてお子さんの表現力を豊かにし、上達へと導いてくれるのです。

よくある質問

他の習い事と並行していてもバレエは上手くなりますか?

可能です。むしろ他のダンスやスポーツで培ったリズム感や筋力が、バレエに活かされることもあります。ただし、バレエ特有の体の使い方を混同しないよう、レッスン頻度のバランスを調整することが大事です。

トウシューズを履く時期が遅いのは、才能がないからでしょうか?

全く違います。トウシューズは骨の成長や筋力の強さに合わせて先生が判断するもので、早いことが必ずしも良いわけではありません。むしろ基礎をじっくり固めてから履く方が、後の上達がスムーズで怪我も少なくなります。

家で練習を全くしないのですが、無理にやらせるべきですか?

無理強いは逆効果になることが多いです。まずは「お風呂上がりに一緒にストレッチしよう」と誘うなど、遊びの延長でバレエに触れる機会を増やすことから始めてみてください。自発的に動くのを待つのも親の重要な役目です。

先生から注意を全くされないのは、見放されているのでしょうか?

そうとは限りません。自分自身で修正できていると判断されている場合や、今は静かに見守る時期だと考えられていることもあります。不安な場合は、レッスンの前後で先生に「今、特に気をつけるべき課題は何でしょうか」と前向きに質問してみるのがおすすめです。

コンクールに出ないと上手くなりませんか?

コンクールは一つの目標にはなりますが、全てではありません。基礎をコツコツ積み上げ、発表会や日々のレッスンを大切にすることでも十分に上達します。お子さんの性格やバレエへの向き合い方に合わせて、出場するかどうかを慎重に判断しましょう。

まとめ:バレエが上手くならない時期を乗り越える心の持ち方

ここまで読んでくださって、ありがとうございます。

お子さんのバレエが上手くならないと悩むのは、それだけあなたが一生懸命サポートしている証拠です。

でも、最後にこれだけは覚えておいてください。

バレエの上達は「階段状」です。ある日突然、一段上に飛び上がる瞬間が来ます。

それまでは、平坦な道を歩き続けているように感じて不安になりますが、水面下では着実に力が蓄えられているんです。

正解は人それぞれだと思います。ただ、この記事が「今のままでも大丈夫」「こんな視点もあったんだ」と、少しでもお母様、お父様の心を軽くする材料になれば、それで十分です。

バレエは本来、踊る喜びを感じるためのものです。テクニックの向上も大切ですが、それ以上に、お子さんがレオタードを着て鏡の前に立つときの、あの凛とした表情を大切にしてあげてください。

私の経験や知識がすべてではないので、ぜひ他の先生の意見や、お子さんの本当の声にも耳を傾けてみてください。焦らず、腐らず、親子でバレエの長い道のりを楽しんでいけることを願っています。まずは今日、レッスンから帰ってきたお子さんに「お疲れ様!」と笑顔で声をかけるところから始めてみませんか?それだけで十分、素晴らしいサポートなんですよ。

以上です。

何か1つでも参考になっていれば幸いです。

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