「うちの子、バレエに向いているかも」「いつから習わせるのが一番いいのかな」そう悩んでいる親御さんは、実はとても多いんです。周りのお友達が習い始めると、なんだか焦ってしまう気持ち、よくわかります。
でも、バレエは早く始めれば良いというわけでもないんです。お子さんの性格や体の成長、そしてご家庭のライフスタイルに合ったタイミングが必ずあります。
この記事では、バレエを始める時期に悩むママ・パパに向けて、それぞれの年齢で始めるメリットと現実的な注意点をまとめました。
すべての子に当てはまる正解はありませんが、一歩踏み出すためのヒントにはなるはずです。この記事では「親の負担と子供の楽しさのバランス」を最優先に書いています。
子供のバレエは何歳から始めるのがベスト?一般的な開始時期と判断基準

バレエを習わせようと思ったとき、まず気になるのが「何歳から通えるの?」という点ですよね。多くの教室では3歳や4歳からクラスを設けていますが、実はその時期が全員にとってのベストとは限りません。
結論から言うと、私は「4歳」から始めるのが最もバランスが良いと考えています。理由は、先生の指示を理解して集団の中で動ける心の準備が整い、かつバレエに必要な柔軟性を自然に伸ばせる時期だからです。
もちろん、3歳で始めても良いですし、小学生からでも全く遅くありません。大事なのは、お子さん自身が「音楽に合わせて動くのが楽しい」と感じられるかどうかです。
ここでは、一般的な開始時期の目安と、選ぶ際の基準について詳しく見ていきましょう。
多くの教室が「3歳〜4歳」から受け入れている理由
バレエ教室の募集要項を見ると、大抵は「3歳(年少さん)から」となっています。
これには、バレエ特有の身体能力を育てるための理由があるんです。
- 耳が発達する時期
- 柔軟性が高い
- 模倣が上手になる
- リズム感がつく
この時期は、音楽を聴いてそのまま体に反映させる能力がとても高いと言われています。
テクニックよりも、まずはバレエの音に慣れることが優先されるんです。
音楽を体で感じる「耳」を育てる時期
3歳や4歳のレッスンは、難しいステップを踏むことよりも、音楽に合わせてスキップしたり、動物の真似をしたりすることが中心です。これは「音感」を養うために欠かせないプロセスなんです。
バレエ音楽特有のリズムや強弱を、遊びの中で自然に吸収できるのは、この年齢ならではの特権と言えます。
股関節の柔らかさを維持しやすい
バレエ特有の「アン・ドゥオール(外足)」は、成長とともに骨格が固まると習得が難しくなります。幼児期から少しずつ足を外に向ける感覚を養っておくと、将来的に無理なく正しいフォームが身につきやすいんです。
もちろん、無理なストレッチは禁物ですが、遊びの延長で体を動かすことが、バレエ向きの体を作る第一歩になります。
年齢よりも重要?子供の「心と体の発達」をチェック
年齢の数字だけで決めてしまうのは、少し危険かもしれません。
お子さんによって、成長のスピードは一人ひとり違うからです。
- 1人でトイレに行ける
- 先生の話を聞ける
- 親と離れて過ごせる
- 順番を待てる
- 着替えに興味がある
これらの項目がクリアできていると、レッスンがスムーズに進みます。特に「親と離れる」ことができるかどうかは、最初の大きな壁になります。
先生の指示を理解して動けるか
バレエのレッスンは、先生の動きを見て真似をすることから始まります。「右足を前に出して」「手を丸くして」という言葉の意味を理解し、それを自分の体で再現しようとする意欲があるかが大事です。まだ集中力が続かず、教室を走り回ってしまう時期なら、もう少し待ってからでも遅くありません。
集団の中で「順番」を待てる心の余裕
バレエは1人で踊るだけでなく、列に並んで順番を待つ場面がたくさんあります。自分の番が来るまでじっと待つ、お友達が踊っているのを静かに見る。
こうした社会性の基礎ができていると、お子さん自身もストレスなくレッスンを楽しめるようになります。
心が少し落ち着いてくる4歳頃が、一つの目安になるのはそのためです。
目的別(プロ志向・習い事)で選ぶ最適なスタート時期
「将来はコンクールに出てほしい」のか「楽しく体を動かしてほしい」のか。
親御さんの願いによっても、適した時期は変わってきます。
- プロ志向なら4〜6歳
- 情操教育なら何歳でも
- 姿勢改善なら小学生
- 運動不足解消なら5歳〜
目的をはっきりさせておくと、教室選びでの失敗も少なくなります。
まずは「何を求めてバレエを始めるか」を整理するのがおすすめです。
本格的にプロを目指すなら早めの準備を
もし将来的にプロのダンサーを視野に入れているなら、やはり幼児期から小学校低学年までには始めたいところです。
バレエに必要な足のラインや柔軟性は、時間をかけて作っていくものだからです。
ただし、あまりに早くから厳しい指導を受けると、子供がバレエを嫌いになってしまうリスクもあるので、教室の雰囲気選びが重要になります。
習い事として楽しむなら小学生からでも十分
「姿勢を良くしたい」「リズム感を身につけたい」という目的であれば、小学生になってからでも十分に間に合います。むしろ、小学生から始めたほうが理解が早く、上達のスピードに驚かされることも多いんです。
周りと比べる必要はありません。
お子さんが「やりたい」と言ったその時が、その子にとってのベストタイミングです。
3歳・4歳(幼児期)からバレエを習うメリットと注意点

幼児期からのバレエは、まるで驚くほどのような効果をもたらすことがあります。
ピンクのレオタードに身を包み、音楽に合わせて一生懸命に動く姿は、親としても本当に微笑ましいものですよね。
正直なところ、この時期のレッスンは「バレエ」というより「リトミック」に近い内容が多いです。
でも、その「遊び」のような時間が、後々の大きな差になって現れるんです。ここでは、早い時期から始めることの具体的なメリットと、親が知っておくべき注意点を深掘りしていきます。
私自身、幼児期のレッスンを見学していて「これは将来の財産になるな」と感じる瞬間が何度もありました。ただ、焦りは禁物です。この時期特有の「脆さ」もしっかり理解しておきましょう。
リズム感や柔軟性が自然に身につきやすい
幼児期は「ゴールデンエイジ」の手前の準備期間です。この時期に音楽に合わせて体を動かす習慣がつくと、一生モノのリズム感が養われます。
- 音楽への反応速度
- 関節の可動域
- 体の使い方の基礎
- 空間把握能力
これらの能力は、大きくなってから鍛えるよりも、遊びの中で無意識に身につけるほうが圧倒的にスムーズなんです。特に耳の良さは、この時期ならではの強みと言えます。
音楽と体が連動する回路を作る
3歳や4歳の子は、理屈ではなく感覚で動きます。ピアノの音が高くなったら背伸びをする、音が止まったらピタッと止まる。
こうした単純な繰り返しが、脳と筋肉を直結させる訓練になるんです。
この「音への即応性」は、バレエだけでなく他のスポーツや勉強にも良い影響を与えると言われています。
楽しみながら「バレエの体」の土台を作る
幼児期のレッスンでは、床に座って足を伸ばしたり、カエルの足のように広げたりする動作をよく行います。これらはすべて、バレエに必要な柔軟性を高めるための準備です。
体が柔らかいうちにこうした動きに慣れておくと、将来的に股関節や足首の柔軟性で苦労することが少なくなります。無理をさせず、楽しみながら可動域を広げていくのがコツです。
集団行動やマナーを学ぶ「情操教育」としての効果
バレエは技術だけでなく、礼儀作法を重んじる習い事です。
教室のドアを開けた瞬間から、レッスンは始まっていると考えられています。
- 挨拶の習慣
- 先生への敬意
- お友達との協力
- 持ち物の管理
「お願いします」「ありがとうございました」という挨拶を、お辞儀とともに丁寧に行う。こうした習慣が幼少期から身につくのは、バレエならではの大きなメリットです。
挨拶から始まる「美しい振る舞い」
バレエ教室では、レッスンの前後で必ず先生に挨拶をします。ただ言葉を発するだけでなく、背筋を伸ばし、指先まで意識して丁寧に礼をする。
この繰り返しが、子供の日常の立ち居振る舞いを美しく変えていきます。
人に見られているという意識が芽生えることで、自然とシャキッとした姿勢が身についていくんです。
「待つ」ことと「譲る」ことを学ぶ場
幼児クラスでは、お友達と一緒に円になったり、1人ずつ順番にセンターで踊ったりします。
自分がやりたくても、お友達の番が終わるまで待たなければなりません。この「社会性の第一歩」を、バレエという楽しい環境で学べるのはすごく価値があります。
自分勝手に動かず、周りの調和を考える力が少しずつ育まれていきます。
注意点:骨格への負担と集中力の持続時間
メリットが多い一方で、幼児期特有の「体と心の未熟さ」には注意が必要です。大人のバレエをそのまま子供に当てはめるのは危険なんです。
- 骨がまだ柔らかい
- 土踏まずが未形成
- 集中力は15分程度
- 気分のムラが激しい
特に足の骨格はまだ完成していません。無理に足を広げさせたり、つま先立ちをさせたりするような指導は、将来的な怪我につながる恐れがあります。
成長段階に合わせた指導かどうかを見極める
幼児期に本格的な「ターンアウト(股関節を外に開く)」を強要する教室は避けたほうが無難です。この時期は、骨ではなく筋肉を正しく使う感覚を養うことが優先されるべきだからです。
先生が子供の骨格形成について知識を持ち、無理のない範囲で指導しているかを確認してください。
焦って難しいことをさせる必要は全くありません。
「やりたくない」日があるのは当たり前
3歳や4歳の子にとって、50分〜60分のレッスンはとても長いです。
日によって「今日はやりたくない」「眠い」と泣き出してしまうことも珍しくありません。そんな時、無理やりやらせてしまうとバレエが嫌いになってしまいます。
子供の集中力には波があることを理解し、親も先生もゆったりとした気持ちで見守る姿勢がカギです。
幼児期から始める際に親がサポートすべきこと
この時期の習い事は、親のサポートが8割と言っても過言ではありません。
子供が楽しく通い続けるためには、家庭での環境作りが欠かせません。
- 送迎のルーチン化
- 髪の毛のお団子作り
- レッスン後の褒め言葉
- 衣装や小物の準備
特に、レッスンが終わった後に「今日も頑張ったね!」「あの動き、かっこよかったよ」と具体的に褒めてあげることが、子供のモチベーションを支えます。
お団子ヘアや着替えを「楽しい儀式」にする
バレエ特有のお団子ヘア(シニヨン)を作る時間は、親子のコミュニケーションの時間でもあります。
最初は慣れなくて大変かもしれませんが、可愛いヘアアクセサリーを選んだり、鏡の前で一緒に準備をしたりすることで、子供の気分を高めることも可能です。「バレエに行く日は特別」という演出をしてあげると、子供のやる気もアップしますよ。
「上達」よりも「継続」を目標にする
他の子と比べて「うちの子、まだスキップができない」なんて悩む必要はありません。幼児期の目標は、とにかく教室へ楽しく通い続けることです。
たとえレッスン中に座り込んでしまったとしても、その場にいたことを認めてあげてください。
親が「楽しんでおいで」と笑顔で送り出すことが、子供にとって一番の安心感につながります。
小学生からバレエを始めるのは遅い?メリットと成功のコツ

「もう小学生だし、周りはみんな経験者だから遅すぎるかな…」そんなふうに諦めかけていませんか?実は、バレエの世界では小学生から始めるのは全く遅くありません。
むしろ、私は「小学生からのスタートこそ、効率的で上達が早い」と確信しています。
以前の私は、バレエは3歳から始めないとプロにはなれないという固定観念を持っていました。
でも、多くのバレエ教室の先生や、プロを目指すジュニアたちのデータを見ていくうちに、考えが変わったんです。
10歳前後でバレエに出会い、そこから一気に才能を開花させる子は意外と多いんですよね。
小学生になると、自分の意思で「やりたい」と言い出す子が増えます。
この「自発的な意欲」こそが、上達の最大のエネルギーになります。幼児期からなんとなく続けている子よりも、小学生から目的意識を持って始めた子のほうが、数年で追いつき、追い越していくケースも珍しくありません。
理解力が高いためテクニックの上達スピードが速い
小学生、特に中学年以降になると、脳の発達が進み、複雑な動きを言葉で理解できるようになります。
これが上達を早める大きな要因です。
- 言葉の理解が早い
- 自分の体を客観視できる
- 集中力が持続する
- 練習の目的を理解できる
先生が「お腹を引き上げて」「膝の裏を伸ばして」と言ったとき、それを具体的にどうすればいいか考え、実行する力があります。この論理的なアプローチができるのは、小学生ならではのメリットです。
先生の言葉を「自分の動き」に変換できる
幼児クラスでは、先生の動きをなんとなく真似するだけになりがちですが、小学生は「なぜその動きが必要なのか」を理解しようとします。例えば、ピルエット(回転)のコツを教わったとき、重心の位置や腕の使い方の理論を頭で整理してから動くことも可能です。この「納得して動く」プロセスがあるため、一つひとつのステップの習得がかなり確実なんです。
集中力が高いから密度の濃いレッスンになる
小学生になれば、1時間以上のレッスンでも集中を切らさずに取り組めます。
幼児期に3年かけて身につける基礎を、小学生なら1年、あるいは半年で習得してしまうこともあります。始めた時期の遅さを、レッスンの「密度」でカバーできるのがこの年齢の面白いところです。
焦らずに基礎からじっくり取り組めば、技術は必ず後からついてきます。
体幹がしっかりし、正しいフォームを習得しやすい
小学生になると骨格がしっかりしてくるため、バレエに必要な「体幹(コア)」を意識したトレーニングが可能になります。これは怪我の予防にもつながる重要なポイントです。
- 筋力が備わっている
- 姿勢の保持ができる
- 足裏の感覚が鋭い
- 体のバランスが安定
幼児期はまだ体がふにゃふにゃしていて、正しい姿勢を保つのが難しい場合もあります。小学生なら、自分の筋力で体を支える感覚を掴みやすく、最初から正しいフォームで練習を始められます。
自分の体をコントロールする楽しさを知る
バレエは、自分の体の隅々まで意識を張り巡らせる芸術です。小学生になると「今、自分のつま先がどこを向いているか」「背中が丸まっていないか」といった自己修正能力が格段に上がります。
この自己コントロール能力は、バレエの上達を加速させるだけでなく、自分に自信を持つきっかけにもなります。思い通りに体が動く快感は、この時期に始めるからこそ強く実感できるはずです。
骨格が安定しているからこそできる基礎練習
バレエの基本である「1番ポジション」や「プリエ」も、ある程度の骨格の安定があってこそ正しく行えます。
小学生から始めれば、成長段階に合わせて良い負荷をかけながら、無理なくバレエ向きの体を作っていけます。変な癖がつく前に、正しい体の使い方を論理的に学べるのは、遅いスタートならではの特権とも言えるでしょう。
周りとの差が気になる場合のメンタルケアと対策
小学生から始めると、どうしても「自分より小さい子が上手」という状況に直面します。ここで挫折しないためのメンタルケアが、親の腕の見せ所です。
- 他の子と比較しない
- 「始めたばかり」を肯定する
- 小さな成長を具体的に褒める
- 初心者クラスのある教室を選ぶ
「あの子はあんなに回れるのに…」と落ち込んでいる時は、「あの子は3年も前から頑張っているんだよ。あなたは始めて3ヶ月でここまでできたじゃない」と、時間の差を認めた上で今の努力を称えてあげてください。
「自分だけの成長曲線」を意識させる
バレエは他人との競争ではありません。昨日の自分より、今日の方が少しだけ足が高く上がった、少しだけ長く立っていられた。
そんな微細な変化を一緒に喜んであげることが大事です。
小学生はプライドも高くなってくる時期なので、人前で叱るのではなく、家でゆっくりと「今日、ここが綺麗だったよ」と伝えてあげるのがうまくいきます。
良いクラス分けがある教室を選ぶ
年齢別だけでなく、習熟度別でもクラスを分けている教室を探してみるのも一つの手です。小学生の初心者クラスがあれば、同じスタートラインの仲間と一緒に安心して始められます。
また、少し上の学年の子がいるクラスに入れてもらうと、良いお手本が身近にいて刺激を受けることもあります。教室の先生と相談して、お子さんが一番リラックスして踊れる環境を整えてあげましょう。
高学年からでもプロを目指せる?実例と可能性
「プロを目指すには遅すぎる」という言葉を鵜呑みにしないでください。実は、バレエの歴史を見ても、10歳過ぎから始めて世界的なダンサーになった人は少なくないんです。
- 圧倒的な練習量
- 恵まれた身体条件
- 強い意志と情熱
- 良い指導者との出会い
ここでは、高学年から始めてもプロの道が開ける理由と、そのために必要な心構えをお伝えします。可能性はゼロではありません。
10歳からのスタートは「黄金の始まり」
海外の有名なバレエ学校でも、入学資格が10歳からとなっているところが多くあります。これは、本格的なバレエ教育を始めるのに10歳頃が最適だと考えられているからです。
それ以前の経験がなくても、その年齢からの集中したトレーニングでプロに必要な技術は十分に身につきます。
むしろ、幼少期に変な癖がついていない分、吸収が早いというメリットすらあります。
「遅れ」を取り戻すための戦略的な練習
高学年からプロを目指すなら、確かに時間は限られています。
しかし、今の自分に何が足りないかを分析し、効率的に練習する知性があれば、その差は埋められます。
解剖学的な知識を取り入れたり、動画を撮って自分のフォームを研究したり。大人のようなアプローチでバレエに向き合えるのは、高学年スタートならではの強みです。
「好き」という情熱があれば、開始時期の遅さはハンデではなく、むしろ爆発的な成長のバネになります。
失敗しないバレエ教室の選び方!親が確認すべき4つのポイント
バレエを何歳から始めるか決めたら、次は「どこで習うか」が最大の問題になります。
バレエ教室選びは、お子さんのバレエ人生を左右するだけでなく、ご家庭の生活リズムや家計にも大きな影響を与えます。
私はこれまで多くの教室を見てきましたが、完璧な教室というのは存在しません。ある人にとっては最高の教室でも、別の人にとっては負担が大きすぎて続かない、ということが本当によくあります。大事なのは「その教室のカラーが、自分たち親子に合っているか」という一点に尽きます。
正直に言うと、私は「コンクール実績ばかりを誇示する教室」は、初めての習い事としてはおすすめしません。もちろん素晴らしい指導をしているところも多いですが、初心者の時期はもっと「踊る楽しさ」を大切にしてくれる場所のほうが、子供の才能は伸びやすいと感じているからです。ここでは、後悔しないためのチェックポイントを絞ってお伝えします。
教室の雰囲気と指導スタイル(楽しさ重視か本格派か)
教室のドアを叩いた瞬間の空気感を大切にしてください。
先生の声のトーン、生徒たちの表情。そこに「馴染めそうか」という直感は、意外と当たります。
- 先生が笑顔で接しているか
- 生徒同士の仲が良いか
- 指導が厳しすぎないか
- 褒め言葉が飛び交っているか
- 挨拶がしっかりされているか
「楽しい」が根底にないと、子供は続きません。特に初心者のうちは、技術よりもバレエを好きにさせてくれる先生かどうかが最優先事項です。
レッスン中の「子供たちの目」を見てみる
見学の際は、踊っている生徒たちの目を見てください。キラキラと楽しそうに先生を見つめているか、それとも怯えたように顔色を伺っているか。
バレエは厳しい自己規律が必要な芸術ですが、それは恐怖心で植え付けるものではありません。
先生が一人ひとりの個性を尊重し、できないことを恥ずかしいと思わせない雰囲気を作っている教室は、長く通う価値があります。
指導方針が家庭の考えと一致しているか
「趣味として楽しく続けてほしい」と思っているのに、毎日レッスンに来ることを強要されるような教室では、親子ともに疲弊してしまいます。逆に「やるからには本格的に」と考えているなら、基礎を徹底的に叩き込んでくれる教室が必要です。入会前に、先生がどのような教育理念を持っているか、保護者とどのようなコミュニケーションを取るタイプかを確認しておきましょう。
発表会や月謝など「継続できる費用」の総額を確認
バレエはお金がかかる習い事、というイメージは残念ながら間違いではありません。
でも、事前に総額を知っておけば、心の準備ができます。
- 毎月の月謝(8千〜1.5万円)
- 入会金(1万〜2万円)
- 発表会費(5万〜15万円)
- 衣装代・タイツ代
- 舞台メイク・写真代
特に発表会費は、月謝とは別にまとまった金額が必要になります。
これが年に1回なのか、2年に1回なのかで、年間の総負担額は大きく変わります。
発表会費用の「内訳」を把握しておく
「発表会費5万円」と聞いて安心していたら、後から「衣装レンタル代」「写真・DVD代」「先生へのお礼」などが次々と加算され、結局10万円を超えてしまった…というのはバレエ界のあるあるです。
発表会に参加する際、最終的にいくら支払うことになるのか、先輩ママや先生にさりげなく聞いておくのが賢い方法です。
無理のない範囲で続けられることが、子供の継続に直結します。
消耗品費も馬鹿にできない
レオタード、タイツ、シューズ。子供はすぐに大きくなるので、買い替えの頻度も高いです。
特にタイツは消耗が激しく、本番前には予備も必要になります。また、高学年になって「トウシューズ」を履くようになると、さらに維持費がかさみます。こうした細かな出費もあらかじめ予算に組み込んでおくと、「こんなはずじゃなかった」というストレスを減らせます。
先生の指導方針と怪我をさせない安全管理
バレエは体に負担をかける動きも多いため、解剖学的な知識に基づいた指導は必須です。先生が「無理をさせていないか」は厳しくチェックしましょう。
- 年齢に応じた負荷か
- 柔軟を無理強いしないか
- トウシューズの時期が適切か
- 床の素材が滑りにくいか
特に「トウシューズを何歳から履かせるか」は、先生の安全意識が最も現れるポイントです。早すぎるトウシューズは、子供の足を一生台無しにするリスクがあります。
トウシューズへの「憧れ」を安全にコントロールする
子供たちはみんなトウシューズに憧れますが、骨が固まっていないうちに履くのはすごく危険です。
一般的には10歳〜12歳頃、かつ十分な筋力が備わってからが目安と言われています。
「うちは早くから履かせます」という教室より、「まだ体ができていないからダメです」とはっきり言ってくれる先生のほうが、信頼できる場合が多いです。
子供の体の一生を守る視点を持っているかを確認してください。
基礎練習を疎かにしない指導
派手なジャンプや回転の練習ばかりに時間を割く教室は注意が必要です。
バレエの真髄は、バーを使った地味で繰り返しの多い基礎練習にあります。
この基礎を正しく教えることで、怪我をしにくい、しなやかで強い体が作られます。見学の際、バーレッスンをどれだけ丁寧に行っているか、先生が一人ひとりの姿勢を細かく修正しているかを見てみましょう。
地味な練習を大切にする教室こそ、良質な教室です。
体験レッスンで子供の「やりたい」という意欲を尊重する
最後は、お子さん自身の気持ちがすべてです。
親がどんなに気に入っても、子供が「行きたくない」と言えば、それはタイミングではないのかもしれません。
- 終わった後の子供の表情
- 先生との相性
- 「また来たい」と言うか
- 教室の雰囲気に馴染んでいるか
体験レッスンは、お子さんにとっての「お試し」であると同時に、親にとっても「子供の適性」を客観的に見る絶好のチャンスです。
帰りの車や電車での会話を大切に
体験レッスンが終わった直後、お子さんはどんな顔をしていましたか?「楽しかった!」と自分から話し始めるなら、そこがその子にとっての居場所になる可能性が高いです。逆に、黙り込んでしまったり、疲弊しきっていたりする場合は、少し時期を置くか、別の教室を検討してみるのが正解かもしれません。子供の直感は、大人が考えるよりもずっと鋭いものです。
複数の教室を比較してみる勇気
一つの教室だけで決めず、あえて2〜3箇所の体験レッスンを受けてみることをおすすめします。教室によって、教え方や雰囲気は驚くほど違います。複数の場所を経験することで、お子さん自身も「あっちの先生の方が優しかった」「こっちの床の方が踊りやすかった」と、自分の好みに気づくことも可能です。
納得して選んだ教室なら、多少辛いことがあっても「自分で決めたから」と頑張れる強さにつながります。
よくある質問
- 体が硬くてもバレエは始められますか?
-
もちろん大丈夫です。バレエを続けていくうちに、少しずつ柔軟性は養われていきます。むしろ、体が硬い子のほうが筋肉の使い方を意識しやすく、正しいフォームを身につけやすいという側面もあります。
- 発表会は必ず参加しなければいけませんか?
-
教室によります。全員参加が原則の教室もあれば、自由参加の教室もあります。発表会は子供が大きく成長するチャンスですが、費用や親の負担も大きいため、事前に教室の規約を確認しておくことは外せません。
- 男子でもバレエを始められますか?
-
ぜひ始めてください!最近は男子生徒も増えており、バレエで養われる体幹や跳躍力は、他のスポーツでもとても重宝されます。男子向けのクラスがある教室や、男性講師がいる教室を選ぶと、より楽しく続けられるはずです。
- 親にバレエ経験がなくても大丈夫ですか?
-
全く問題ありません。お団子作りや衣装の扱いなどは、通いながら少しずつ覚えていけば大丈夫です。先生や周りの保護者が教えてくれることも多いので、気負わずに始めてみてください。
まとめ:子供のバレエは何歳からでも遅くない!個性に合わせたタイミングを
ここまで、バレエを始める時期やそれぞれのメリットについてお伝えしてきました。
一般的な目安はあっても、結局のところ「正解」は一人ひとり違います。3歳で始めて夢中になる子もいれば、10歳で始めて一気に才能を開花させる子もいます。何歳から始めても、その時その時の成長に合わせた楽しみ方ができるのがバレエの素晴らしいところです。
親として一番避けたいのは、時期を逃したと焦って、子供の気持ちを置いてけぼりにしてしまうことです。
バレエは長く付き合える芸術です。お子さんが音楽を聴いて自然と体が動く、そんな瞬間を見逃さず、背中をそっと押してあげてください。
たとえプロにならなくても、バレエで培った美しい姿勢や豊かな心は、お子さんの人生だとかけがえのない財産になります。
正解は人それぞれだと思います。ただ、この記事が「いつ始めよう?」と悩むあなたにとって、判断材料の一つになれば、それで十分です。
まずは、お近くの教室の体験レッスンに、遊びに行くような軽い気持ちで足を運んでみてはいかがでしょうか。そこから新しい世界が広がるかもしれません。
以上です。何か一つでも参考になっていれば幸いです。


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